松本酒造 畫舫園育成管理庭園

京都伏見にある松本酒造は、寛政3年(1791)の創業、2世紀以上にわたって京都の銘酒を醸造してきた老舗です。

その酒造工場のある敷地の一画に枯山水庭園「畫舫園(がぼうえん)」と昭和29年(1954)に完成した迎賓館「万暁院」があります。「万暁院」の名は、構想から30年、約1万日の歳月を経て完成したことから名付けられました。また、様々に装飾を施した遊覧船を畫舫といいますが、船から周りの景色を眺める心持ちで庭を眺めてほしいという願いを込めて、庭園は「畫舫園」と名付けられました。

玄関は、織田有楽が再興し、江戸時代には庭園の美しさや茶室「如庵」で知られた建仁寺塔頭の正伝院から移築したもので、庭園「畫舫園」内には、松本保博社長の祖父や父が30年近くをかけて集められた、織部燈籠や太閤石の手水鉢、飛鳥石の礎石など由緒ある石造品や鞍馬石・貴船石の名石が随所に据えられています。「万暁院」の座敷から「畫舫園」を眺めていると、中央奥の滝石組や、白砂で表現された枯流れから、自然の躍動感が味わえます。さらに、表情豊かなマツ、紅梅やザクロの古木、ツツジや苔など、美しい植物たち情緒深い庭の景色を演出し、訪れる人の心を和ませてくれます。

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所在地:京都市伏見区
公開状況:原則非公開
作庭時期:1954年
松本酒造 畫舫園 webサイト