植彌加藤造園について

植彌加藤造園は、伝統的な日本庭園の育成管理の技術をもとに、次の時代へ、新しい景色をはぐくみます。

景色は、自然環境と人の営み、そしてそれらを取りかこむ社会が構成しています。数百年という長期間にわたり庭園をはぐくむ育成管理の技術は、現代社会と密接に関わることで、景色をより豊かに未来にはぐくむことができます。

植彌加藤造園は、今まで培ってきた伝統技術による庭園管理や作庭の事業に加え、社会のありように即した庭園の活用事業を行います。確かな研究に基づき、庭園それぞれの個性を最大限に活かし、日本文化の交差点である日本庭園の魅力を最大限に引きだします。そして、その価値を世界に伝え、永続的な庭園のはぐくみが、より良い社会を形作ることを目指します。

京都の職人は、自然と向き合い、その変化や特徴を細部まで観察し尽くし、空間表現に映してきました。植彌加藤造園は、この技術を次の世代に継承し、新たな視点で伝え残す人材を育成することで、想像を絶するスピードで巨大な資本が動く未だかつてないこの時代に、人や、社会がより良い未来へ、真の価値を見いだすことができるよう貢献します。

会社情報
植彌加藤造園株式会社
(Ueyakato Landscape Co.,LTD.)
住所
京都本社:〒606-8425 京都市左京区鹿ケ谷西寺ノ前町45番地
東京オフィス:〒102-0082 東京都千代田区一番町27-2 理工図書ビル3階
TEL
京都本社:075-771-3052
東京オフィス:03-3262-8300
FAX
075-752-0154
Mail
kyoto-office@ueyakato.co.jp [お問い合わせ]
資本金
4,260万円
社員数
120人
役員
代表取締役会長 加藤大貴
代表取締役社長 加藤友規
専務取締役 加藤嘉基
取締役 田尻喜之
取締役 安野 肇
事業内容
造園サービス業
(庭園・公園緑地・森林等の調査・計画・設計・施工・管理・運営)

思ったものがすぐに手に入り、気がつけば常に新しいものに囲まれている大変便利な現代社会では、ときに数百年という時間をかけてはぐくむ日本庭園は、とても効率の悪いものと映るでしょう。しかし、このはぐくみの技術は、現代にこそ、より良い社会を形作るための価値を持ちうると考えています。

日本庭園のはぐくみは、作庭4分育成管理6分です。作庭工事の際には、人やお金など多くの資本を投じますので、竣工した時の喜びはひとしおです。しかし、大切なのはその後のはぐくみです。それは単に伸びた枝を切ることではなく、お施主さまの考えや、その庭園の個性や置かれた環境を読み取り、人にとっては他者である自然の造形を受け入れ理解した上で、空間表現に日々生かしていく絶え間ない行為です。また、庭園を直接はぐくむだけではなく、その魅力をわかりやすく伝え、大切に思う心をはぐくむことも同様に必要です。このようなはぐくみがあるからこそ、淘汰の中では決して得られない、すべての人に通じる安らぎと豊かさを、日本庭園は与えることができます。

約1200年前、平安時代に書かれた『作庭記』には「人の立てたる石は、生得の山水に勝るべからず」とあります。これは人間のなせる技は自然の造形を超えることがない、常に自然を敬い、そこから学びとりなさい、という意味です。この先人のメッセージを心に刻み、日々のはぐくみに向かい合いたいと考えています。

植彌加藤造園株式会社 代表取締役社長

京都芸術大学 大学院 日本庭園分野 教授、博士(学術)。1966年京都市生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、造園業を営む家業に入る。日本の庭園文化を継承しつつ、最高の技術と感性で伝統を創造するプロの職人集団を育成し、日々精進を積む。現在、京都芸術大学において実学に則した庭園研究の指導に取り組んでいる。北米日本庭園協会(NAJGA)国際カンファレンスにおける基調講演(2014年/2018年)など、国内外にて講演多数。

■主な受賞
2013年 5月 日本造園学会賞(研究論文部門)受賞
2018年 12月 日本イコモス賞2018受賞
2019年 5月 日本造園学会賞(技術部門)受賞
2021年 5月 日本造園学会賞(事業・マネジメント部門)受賞

■主な所属学会
(公社)日本造園学会・理事、日本庭園学会・理事、日本遺跡学会、文化財保存修復学会、日本産業技術史学会、史迹美術同攷会・理事、人を大切にする経営学会

■特別対談
-> 北米日本庭園協会(NAJGA)会長 ケンダル・ブラウン氏×加藤友規『日本庭園は二十一世紀のクラシックランドスケープ』 (2015年1月)
-> ポートランド日本庭園CEO・スティーブン・D・ブルーム氏×加藤友規×山口隆史『エンゲージメントがつくる人と庭の幸せな関係』(2015年10月)

造園業を通じて、全社員の物心両面の幸せを追求するとともに、人類社会の進歩発展に貢献すること。

植彌加藤造園の不易流行

いつまでも変わらない本質的なもの『不易』を伝承しながらも、時代のニーズに応じて変化を重ねるもの『流行』を取り入れる、永続的発展企業として社会に貢献すること。

『不易』日本庭園の伝統【こころとわざ】の伝承と創造

世界に誇る伝統文化である日本庭園を担う心技体
京都の職人としての見識と技術

『流行』造園サービス業

作庭や育成管理などの従来業務のみならず、
庭園の魅力を最大限に利活用し、
御施主様や関係者様へ最高のおもてなし空間を創造すること。

活動概要

会社組織図

会社組織図
2023年
草月会作品賞
華あそび2022 荒木香優
2022年度
日本庭園学会創立30周年記念U30懸賞論文 特別賞
半田沙奈絵 『命の輝きをみつめ、はぐくむ―日本庭園と子育て―』
2021年度
日本造園学会賞 事業・マネジメント部門
山田咲,加藤友規,阪上富男,太田絢子 『文化財庭園における本質的価値の尊重と新たな価値創造型サービス-名勝無鄰庵庭園等に見られる管理・運営マネジメント』
2021年度
日本造園学会関西支部賞
太田陽介 『東山風景林における清水山の変遷と将来像』
2020年度
グッドデザイン賞
『文化財の価値創造型運営サービス《京都発、「庭に集い、庭をはぐくむ」》』
2020年度
日本造園学会関西支部賞
吉川大輔 『特別史跡特別名勝平城京左京三条二坊宮跡庭園の復原整備工事における植栽管理と地割りについて』
2019年度
日本造園学会賞奨励賞
阪上富男 『名勝無鄰菴庭園の本質的価値を尊重した庭園管理のあり方に関する技術』
2019年度
日本造園学会賞 技術部門
山口満,渡辺伸也,加藤友規 『伝統技術を活用した敷石の「ユニット工法」による「あらたなあられこぼし」』
2018年度
日本イコモス賞
加藤友規 『文化遺産としての日本庭園の保全研究とその活用についての現代的方策と実践』
2018年度
一造会大賞 優秀賞
山口満,渡辺伸也,加藤友規 『星のや東京における石敷きのユニット施工について』
2017年度
名古屋市 まちなみデザイン賞
『高針の丘にある蓮教寺』
2016年度
第37回石川建築賞
『星野リゾート 界 加賀』
2016年度
戸田建設社長賞
『星のや東京』
2016年度
日本造園学会関西支部賞
半田沙奈絵 『「名勝無鄰庵庭園」の本質的価値を見つめた庭園管理―山縣有朋の愛した野花を生かした芝生管理のあり方―』
2014年度
一造会大賞 優秀賞
井上靖智,小山由美 『星のや 京都 庭師によるとっておきのおもてなし』
2013年度
一造会大賞 特別賞
阪上富男 『無鄰菴の維持管理 -時代の感性を読み取る-』
2013年度
日本造園学会関西支部賞
阪上富男,加藤友規 『無鄰菴の維持管理 -時代の感性を読み取る-』
2012年度
日本造園学会賞 研究論文部門
加藤友規 『渉成園の空間的特質に関する研究ー利用形態と情景の変遷にみる時代性の考察』