イニシア京都御所南

植彌加藤造園は、株式会社コスモスイニシアの50周年記念プロジェクトである達磨町プロジェクトにて、京都御所南のマンション一階壁面と石テーブルの施工を行いました。

このプロジェクトは「発見に満ちた暮らし」をコンセプトに、住まい手の思い出とともに積み重なる経年変化の味わいや、街と関わり合うことで新たな物語を生み出すような空間を通じて、本当の豊かさを追求するものです。また、豊かな住まいをつくり続けるために、作り手である職人の技術に対して正当な評価がなされることも不可欠であると位置づけ、伝統産業を継ぐ職人や素材を起用しています。

デザイン面では「侘び寂び」をコンセプトに、光と影の陰影を重視し、自然とのつながりを体感できることが重視されました。

ロビーの景色を特徴づける石テーブルには丹波鞍馬石を、壁面には瀬戸内白石島産の花崗岩を使用しました。

本プロジェクトでは石材そのものの迫力を最大限引き出すために、厚さ100mm程度に加工した石材を、石引アンカーと引き金物で裏から引っ張りつつ、石を組み合わせて石積みしました。
飾り棚により上下に分断される個所では、飾り棚上部の躯体に取り付けられたアングルが石材を受けています。

また、石の表面は割肌仕上げ(石を割る際の自然な摂理そのままの様子)としました。大柄な表情が特徴的で加工では表現できない味わい深い風合いがあります。

エントランスホール中央の柱はどの面から見ても石の端部が見えることがないように、L型に加工した石材を柱の角部分に使用しています。
石材は事前にモックアップを行い、1つ1つに番付した石材を工事現場でモックアップ通りに再度積み上げました。

植彌加藤造園は、京都らしい趣をもちながらも新たな技術を活用した空間づくりに、今後も尽力して参ります。

所在地 / 京都府京都市中京区御幸町通二条上る達磨町605
事業主 / 株式会社コスモスイニシア
設計/㈱クロスト設計、coil 松村一輝建築設計事務所
施工 / 株式会社藤井組
造園施工 / 植彌加藤造園
施工 / 2024年12月~2025年7月
規模 / 敷地面積 797.87㎡ 、建築面積 626.87㎡、地上5階
対象 /壁面:53.8㎡、独立柱1箇所、テーブル1箇所

所在地: 
京都府京都市中京区
公開状況:
非公開
作庭時期:
2024-2025年

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