京染会館 京染の庭

明治に設立され、京都の伝統的な工芸美術の妙技を伝承・発展させてきた京染会。

その拠点施設である京染会館の建て替えに伴い、その屋上に、色鮮やかに染められた反物が静かに水面にたなびく様をモチーフとし、モダンデザインのシンプルな構成の中にも四季折々に趣のある表情を見せる「京染の庭」が作られました。

設計は、株式会社E-DESIGNの長濱信貴氏との共作になりました。

加茂の七石である「鞍馬石」「真黒石」「貴船石」「糸掛石」などの名石を伝統的な京都の庭園技法を用い、加工したりせず、無垢のまま利用・再構築することで新たな庭園の要所を構成する印象深い風景が作り出されています。

建築塔屋と連続する縁側空間から、庭にたなびく自然の反物を眺めることができる「鑑賞する庭」として、またバリアフリーへも配慮し、芝生空間を利用した茶会など、建築最上階の展示スペースでの催事と連動できる「使う庭」として、用と美を兼ね備えた庭園として訪れる人の目を楽しませています。

所在地: 
京都市中京区
公開状況:
非公開
作庭時期:
2010年
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